先入観とセルフイメージ
ある大学から看護実習生が来た。
各領域での看護を机上だけでなく実際の現場を学ぶことになる。
もう一つ今、ある大学病院の看護師さんが研修の為に一緒に訪問にいっている。
クライエント宅訪問前に話したこと。
「それって詐病じゃないですか?」
まだ直接クライエント宅に伺っていない。
「会えばわかります」
そうかもしれない。
結果はどうだったか。
クライエントは居心地が悪かったのだろう。
非言語で拒否が見られていた。
早く帰ってくれってことだ。
可能性は否定しない。詐病もあるだろう。
でも「詐病だ」という先入観でクライエントを観ると、大切な「何か」が見えなくなってしまう。
「詐病」という先入観にロックオンしてしまうと、クライエントが詐病にあるという思考でクライエントを観てしまう。
結果「詐病」という問題に焦点を当てるため、その他の可能性が見えなくなってしまう。
コーチングにおいてスコトーマといったところだろうか。
眼科用語における盲点だ。
学生には伝えた。
「詐病」というもの実際にはある。
でも、「詐病」を用いなければならない理由がそこにはあるはずだ。
看護者が「詐病」という目でクライエントを観た時に、スコトーマが発生し、クライエントの内面で起きていることに注目することなく、こちら側が提供したいケアを提供することになる。
「先入観で物をクライエントを観ないでほしい。」
患者ー看護師関係の間での摩擦が生じ、結果ズレたケアを提供し続けることになる。
成果が出ないのは目に見える。
セルフイメージも同様ではないか。
人によってはゴールは色々ある。
成功したい。お金持ちになりたい。あれをやってみたい。これをやってみたい。
チャンスは目の前に転がっている。
でももし心の中(頭の中)で
「自分にはできない」
「自分はダメな人だ」
とセルフトークを繰り返すことで、そのようなセルフイメージが出来上がってしまう。
ダメな人だ
そんなセルフイメージがあれば、目の前のチャンスがスコトーマで見えなくなり、低い自己評価の為にチャレンジしても「ダメな結果」が出るのは目に見えている。
セルフイメージを変えなければ、ダメな自分(過去の自分)がより現状(コンフォートゾーン)を強化し、見たいものを見えなくしてしまう。
どんなセルフイメージを作り出しているか、ぜひ自分のセルフトークに注目してほしい。
自分で自己評価(エフィカシー)を下げていないか?
俺たちはみんな天才なはずだ。